批判感覚の再生
ポストモダン保守の呪縛に抗して

著者
藤本一勇
定価
1,980円(本体1,800円)
体裁
四六判上製、192頁
ISBNコード
978-4-7684-7914-8
発売日
2006年2月
ジャンル
在庫
有り

内容紹介

狂った保守主義から闘う民主主義へ。
八木秀次、佐伯啓思ら現代の保守派イデオローグの論理の奇妙なねじれを分析。援助交際も少年犯罪も反日左翼の陰謀だと言い立てて民主主義を葬ろうとする右派言説の妄想を徹底批判する。ネオリベラリズムを越える民主主義の精神と日本国憲法のもっている脱構築的憲法の可能性を提示する。

著者略歴

藤本一勇(ふじもと かずいさ)〔*本書刊行時の略歴です〕
早稲田大学文学学術院助教授。20世紀フランス哲学専攻。
著書に『脱構築のポリティクス』(共著、御茶の水書房)、『デリダを読む』(共著、情況出版)など。主な論文に、「友愛の手紙——デリダからサルトルへ」(『別冊環サルトル1905-80』藤原書店、2005年10月)、「夢の政治学」(『思想』2005年1月号)など。主な訳書に、J・デリダ『アデュー』(岩波書店)、デリダ/ハーバーマス『テロルの時代と哲学の使命』(岩波書店)、F・パブロフ『茶色の朝』(大月書店)。

目次

序 章 ネオリベラリズム・コンプレクス
第一章 狂った保守主義、または美徳の喪失
  一 蔓延するポストモダン保守
  二 サヨク陰謀論と「国民の思想」
  三 反リベラリズムの生け贄
第二章 戦う民主主義から闘う民主主義へ
  一 批判感覚としての義の再生
  二 闘う民主主義
第三章 日本国憲法「改正」を読む

書評/紹介情報

『出版ニュース』2006年4月中旬号「Book Guide」コーナーで紹介
『週刊読書人』2006年4月21日「「夢の政治学」を紡ぐ試み」(評:白石嘉治)