久留島 元著『天狗説話考』が発売されました。
現代に伝わる鼻高天狗や烏天狗のイメージはどのように形成されたのでしょうか。天狗について語られたさまざまな説話の分析から日本における天狗像の原型を探り出し、古代の「空を飛ぶ悪霊」から、中世の仏教的な魔物としての理解を経て修験と結びつき、さらに江戸時代において娯楽的キャラクターとしても定着していく天狗像の変遷をたどり直します。
従来の説を一新する天狗研究の最前線。
詳細...林少陽著『戦後思想と日本ポストモダン──その連続と断絶』が発売されました。
1970年代末からおよそ40年にわたるポストモダンの流行は日本の思想界に何をもたらしたのか。丸山眞男「悔恨の共同体」から柄谷行人「世界史の構造」へと至る戦後思想の連続と断絶を、東アジアの視点から描く現代日本思想史。
菱木政晴著『ただ念仏して〔新装版〕──親鸞・法然からの励まし』が6/28、発売となりました。
「阿弥陀仏の精神は、今の言葉で言えば自由と平等と平和ですから、「阿弥陀さんの自由と平等と平和に賛成です」と表明することが「ただ念仏して」ということの意味です。」
宗教学者で大谷派僧侶である著者が、「ただ念仏」するとはどのような意味か、なぜ親鸞と法然が「ただ念仏」を一番すぐれた実践だというのかをわかりやすく解説しています。巻頭では、釈迦・法然・親鸞の言葉から11の章句を選び現代語訳を付し、旧版の写真を一新し仏教思想の精髄を示しました。
「平和」と「平等」をめざす全ての人々のために親鸞と法然からの励ましを伝える異色の仏教書です。
ガート・ビースタ著/藤井啓之・玉木博章 訳『よい教育とはなにか──倫理・政治・民主主義』の電子書籍版が発売されました。
よい教育とはなにかを問い、測定と成果主義にもとづく学力幻想から離れ教育の民主主義的展開へと誘う教育論です。日本の教育の民主主義的発展に重要な示唆を与える、教育関係者必読のロングセラー書。電子書籍版には新たな訳者解説を加えました。
著者のガート・ビースタ氏は、1957年オランダ生まれ。ライデン大学で学位取得後、イギリス、オランダ、ルクセンブルク、ノルウェー等で教授を歴任。現在、アイルランド・メイヌース大学公教育・教育学センターほか教授。
エヴァ・フェダー・キテイ 著/岡野八代・牟田和恵 監訳『愛の労働あるいは依存とケアの正義論 新装版』が5/24発売されました。
長らく品切れとなっていた本書は、重い知的障碍を持つ娘との生活を送ってきた著者が、ロールズの正義論を大胆に批判し、子育てや介護などケアを担ってきた女性たちの経験を包摂する真の平等はいかに実現されるかを問い、公正でケアの行きとどく社会への道しるべを示します。今回、並製となり旧版より定価を下げ、ご購読しやすくなりました。ケア倫理の名著です。
神原文子・田間泰子(編著)『ひとり親のエンパワメントを支援する──日韓の現状と課題』が『読売新聞』2023/4/7大阪版「くらし家庭面」で紹介されました。編著者のお二人が本書について取材を受け、本書を紹介してくださっています。韓国と日本との支援の取組みの違いを明らかにし、これからの支援に役立てて欲しいとの願いから本書は刊行されました。ご興味のあるはぜひご一読ください。