還我祖霊
台湾原住民族と靖国神社2006年 9 月

著者
中島光孝
定価
2,420円(本体2,200円)
体裁
四六判上製、256頁
ISBNコード
978-4-7684-7918-6
発売日
2006年9月
在庫
有り

内容紹介

なぜ合祀取消しを求めるのか。
2003年2月、靖国神社・首相・国を被告とする訴訟を大阪地裁に起こした原告のなかに、「合祀取消し」を訴えた台湾原住民族34人がいた。靖国神社には、原住民族の戦没者も合祀されている。台湾靖国訴訟の弁護団の一人である著者が、訴訟に関わった人々を中心に民族の歴史をたどり、この訴訟が、祖霊を取り戻す「還我祖霊」、すなわち日本統治により奪われた民族の歴史と文化を取り戻す闘いであることを明らかにする。

著者略歴

中島光孝(なかじま みつのり)〔*本書刊行時の略歴です〕
 1949年北海道生まれ。製鉄所勤務後北海道大学卒業。金融機関勤務を経て1993年から弁護士。不動産、借地借家、交通事故、家事、成年後見、相続等の一般民事や刑事事件のほか労働事件、行政事件等を扱う。胎児認知にかかわる国籍訴訟、三菱重工業長崎造船所事件、フィリピン「従軍慰安婦」訴訟、京都「君が代」訴訟等を担当。現在はタクシー規制緩和にかかる行政処分取消訴訟等を担当。大阪弁護士会公益通報者支援委員会、大阪労働者弁護団等に所属。
 主な論文に「『日勤教育』の実情と裁判例の検討」(『労働法律旬報』1613号)など。

目次

第一章 台湾原住民族の現在
第二章 台湾原住民族の歴史弁明
第三章 台湾原住民族の文化・祖霊
第四章 霧社抗日事件と高砂義勇隊
第五章 靖国神社
第六章 台湾靖国訴訟
〈資料〉台湾靖国訴訟判決

書評/紹介情報

『出版ニュース』2006年12月上旬号「Book Guide」で紹介
『社会評論』2007年冬号(小川町企画 発行)「読書ノート」「いま、なぜ台湾靖国問題か」(評:西川重則 「政教分離の会」事務局長)
『季刊 運動〈経験〉』19号(軌跡社、2006.12)「ロング書評」「明かされる「ヤスクニの闇」の一端」(評:辻子実)
『神戸新聞』2007年1月31日記事「台湾靖国訴訟/先住民の闘い描く」