葛藤するシティズンシップ
権利と政治

著者
木前利秋・時安邦治・亀山俊朗[編著]、表弘一郎[著]
定価
2,310円(本体2,100円)
体裁
四六判並製、208頁
ISBNコード
978-4-7684-7945-2
発売日
2012年5月
ジャンル
在庫
有り

内容紹介

グローバル化社会の争点
市民的権利と社会的権利、格差社会や不平等、人間の権利と公民の権利、承認と再分配、文化的多様性など、現代社会のさまざまな葛藤のなかで民主主義理解の基礎概念であるシティズンシップを捉え直し、あるべき道を探る。シティズンシップ論のもっともアクチュアルな面を示す共同研究の成果。

著者略歴

【編著】木前利秋(きまえ としあき)〔第3章〕
1951年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科教授、専攻は社会思想史・現代社会学。
著書に『メタ構想力』(未來社)、論文に「ヴェーバーとモダニティ論の新たな地平」『思想』No.987.など。
【編著】亀山俊朗(かめやま としろう)〔序、第1章〕
1962年生まれ。お茶の水女子大学キャリア支援センター准教授、専攻は社会学(社会理論・社会政策論)。
著書に、共著『社会的排除/包摂と社会政策』(福原宏幸編、法律文化社)、共著『フリーターとニートの社会学』(太郎丸博編、世界思想社)など。
【編著】時安邦治(ときやす くにはる)〔第4章、第5章〕
1967年生まれ。学習院女子大学国際文化交流学部教授、現代文化論・社会思想。
著書に、共著『社会学ベーシックス第9巻 政治・権力・公共性』(世界思想社)、『社会学ベーシックス第7巻 ポピュラー文化』(世界思想社)、共訳M・フェザーストン『ほつれゆく文化』(法政大学出版局)。
【著】表 弘一郎(おもて こういちろう)〔第2章〕
1970年生まれ。中部大学・大阪経済法科大学非常勤講師、専攻は社会思想史・社会理論。
著書に、共著『古典から読み解く社会思想史』(中村健吾編、ミネルヴァ書房)、論文に「アドルノにおける観相学と『社会』への問い─ホネットとボンスの解釈を踏まえて─」(『アリーナ』第12号)など。

目次

序 再定義されるシティズンシップ(亀山俊朗)
第1章 近代的シティズンシップの成立と衰退(亀山俊朗)
第2章 リスクとシティズンシップ——「格差社会」における不確実性(表 弘一郎)
第3章 近代的諸権利の成立条件——最初期マルクスの理論的模索(木前利秋)
第4章 集団別権利と承認/再分配(時安邦治)
第5章 多文化的シティズンシップ——キムリッカのリベラル平等主義の構想をめぐって(時安邦治)
    

書評/紹介情報

『出版ニュース』2012年08月中旬号 Book Guideコーナー