「慰安婦」問題の本質
公娼制度と日本人「慰安婦」の不可視化

著者
藤目ゆき
定価
2,200円(本体2,000円)
体裁
四六判並製、208頁
ISBNコード
978-4-7684-7957-5
発売日
2015年2月
在庫
品切れ(電子書籍版有り。定価1800円+税)

内容紹介

何が「慰安婦」問題の解決を妨げているのか
 反「慰安婦」キャンペーンなどが高じて、「慰安婦」問題は全て虚偽だと決めつけるような声が大きくなっている。近現代史研究家であり、フィリピンの元「慰安婦」女性の体験記録にもたずさわった著者が、「慰安婦」問題を否定する言動の誤謬と、対抗言説の陥穽を鋭く指摘。近代公娼制度以降の女性の性をめぐる歴史の視点から、なぜ日本人「慰安婦」は一人も名乗り出ないのかに焦点をあて、問題の本質に迫る。
(2022年4月22日、電子書籍版を発行しました。)
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著者略歴

藤目ゆき(ふじめ ゆき)
 大阪大学大学院人間科学研究科教授。日本近現代史、女性史専攻。アジア現代女性史研究会代表。
 主な著書に、『性の歴史学──公娼制度・堕胎罪体制から売春防止法・優生保護法体制へ』(不二出版、1997年度山川菊栄記念賞受賞)、『女性史からみた岩国米軍基地──広島湾の軍事化と性暴力』(ひろしま女性学研究所)、『日本社会とジェンダー』(共著、三宅義子編、明石書店)、『平和研究入門』(共著、木戸衛一編、大阪大学出版会)など多数。訳書に『ある日本軍「慰安婦」の回想──フィリピン現代史を生きて』(M.R.L.ヘンソン著、岩波書店)など。

目次

第一部 性暴力問題をみる視点
 第1章 女性史からみた「慰安婦」問題
 第2章 日本人「慰安婦」を不可視にするもの──女性国際戦犯法廷に参加して
 第3章 被差別部落と買売春
第二部 なぜ「慰安婦」問題を解決できないのか
 第1章 日本軍「慰安婦」被害者金学順さん証言から二〇年
 第2章 現代の軍事性暴力と「慰安婦」問題
 第3章 日米軍事同盟が生み出した性売買をどう考えるのか
 第4章 日本軍「慰安所」を作り出した性の歴史

書評/紹介情報

『西日本新聞』2015年3月25日夕刊「おすすめ本舗」で紹介
『出版ニュース』2015.04上旬号 Book Guideで紹介
『ふぇみん』2015.06.15 「書評」コーナで紹介
『朝鮮新報』2015年4月20日:「侵略の歴史と「慰安婦」」