ティマイオス/クリティアス

著者
プラトン[著]、岸見一郎[訳]
定価
2,420円(本体2,200円)
体裁
四六判上製、224頁
ISBNコード
978-4-7684-7959-9
発売日
2015年10月
ジャンル
在庫
有り(間もなく5刷出来)

内容紹介

壮大な自然哲学を論じた対話篇「ティマイオス」
アトランティス伝説の未刊の書「クリティアス」
宇宙創造から人類の誕生までを物語る壮大な『ティマイオス』は、プラトンの著作中、もっとも広く長く読み継がれてきた。西洋思想史におけるその影響は甚大であり、現代でもなお、ホワイトヘッド、ヴェイユからクリステヴァ、デリダに至るまで刺激を与え続けている。
本書はこの謎と魅力に富んだ宇宙論に、アトランティス伝説で有名な未完の続編『クリティアス』をあわせて訳出した。久々の新訳。

著者略歴

プラトン(Πλάτων)
 前427年、アテナイで生まれた。はじめは政治家を志していたが、師ソクラテスの刑死に衝撃を受け、『ソクラテスの弁明』『クリトン』を執筆。以後、『プロタゴラス』『ゴルギアス』『メノン』などソクラテスを主な登場人物とする多くの対話篇を著す。前386年頃、アテナイ郊外のアカデメイアに自らの学園を創設。後進の指導に当たりながら『国家』『パイドロス』『テアイテトス』などを執筆。前367年、シケリア島に招かれたのを機に同地の政変に巻き込まれ、収拾案を提言した、プラトンの真作とされる『第七書簡』が伝えられている。晩年はアカデメイアでアリストテレスらを指導しながら『ソピステス』『ポリティコス』『法律』などを執筆。本書に収めた『ティマイオス』と『クリティアス』も晩年の作品と推定されている。前347年没。
【訳者略歴】
岸見 一郎(きしみ いちろう)
 1956年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。奈良女子大学文学部(古代ギリシア語)、京都教育大学教育学部(哲学)、甲南大学文学部(西洋哲学史)、近大姫路大学看護学部(生命倫理)などで非常勤講師を歴任。
 著書に『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(いずれも古賀史健と共著、ダイヤモンド社)、『よく生きるということ 「死」から「生」を考える』(唯学書房)、『生きづらさからの脱却』(筑摩書房)、訳書にアドラーの『人生の意味の心理学』(アルテ)など多数。

目次

【目次から】
訳者まえがき・3
ティマイオス
1 ソクラテスによる理想国家論の要約/2 三人の語り手、ティマイオス、クリティアス、ヘルモクラテスへのソクラテスの要請……5 ティマイオス、宇宙の起源について語り始める ほか
クリティアス
1 ティマイオスからクリティアスへ。死すべき人間について描写することの困難/2 ヘルモクラテスの励まし/3 アテナイの創生 ほか
〈訳者解説〉『ティマイオス』の宇宙論
付・現代の思想家たちによる言及