三木清遺稿「親鸞」
死と伝統について

著者
子安宣邦 編著
定価
1,760円(本体1,600円)
体裁
四六判並製、152頁
ISBNコード
978-4-7684-7967-4
発売日
2017年9月
ジャンル
在庫
有り

内容紹介

 終戦から40日後の1945年9月26日、豊多摩刑務所に拘留されていた哲学者・三木清は解放されることなく無念の死をとげた。三木の疎開先から見つかった未完の原稿「親鸞」は、彼の死の翌年にその理不尽な死への怒りとともに、唐木順三によって『展望』創刊号(筑摩書房)に掲載された。
 三木は親鸞の思想をどのように読もうとしたのか。ここに遺稿「親鸞」を日本思想史家による解読とあわせて復刻する。

著者略歴

【編著者】子安宣邦(こやす のぶくに)
1933年生まれ。日本思想史家。東京大学大学院人文科学研究科(倫理学専攻)修了。大阪大学名誉教授。日本思想史学会元会長。著書に、『思想史家が読む論語』(岩波書店)、『鬼神論』『日本ナショナリズムの解読』『「歎異抄」の近代』(白澤社)、『「アジア」はどう語られてきたか』『昭和とは何であったか』(藤原書店)、『国家と祭祀』『「近代の超克」とは何か』『和辻倫理学を読む』(青土社)など多数。

目次

序 遺稿「親鸞」から三木清を読む(子安宣邦)
一 親鸞(三木清)
二 死について(三木清『人生論ノート』より)
三 孤独について(三木清『人生論ノート』より)
四 宗教について(三木清「手記」より)
〔附録〕
1 伝統論(三木清)
2 死と教養について(三木清)
結語 三木の死と遺稿「親鸞」の生命(子安宣邦)

書評/紹介情報

「出版ニュース」2017.12上旬号 Book Guideコーナーで紹介
浄土真宗本願寺派 総合研究所HP 「読む 仏教書レビュー」コーナー2018.05.10 (評:芝原弘記 総合研究所研究員)