教育勅語の戦後

著者
長谷川 亮一
定価
3,520円(本体3,200円)
体裁
四六判並製、304頁
ISBNコード
978-4-7684-7973-5
発売日
2018年9月
ジャンル
在庫
有り

内容紹介

戦後失効したはずの「教育勅語」。その普及のため作られた各種「口語訳」にはおかしな点が多い。本書は各種訳文を比較するとともに、「教育勅語」の成立から戦後まで、その受容の変遷をたどり、“誤訳”流布の来歴を明らかにする。
教育勅語の成立から失効に至る経緯をはじめ、戦後の教育勅語をめぐるさまざまな発言や事件をふまえ、誤訳の来歴と戦後の教育勅語評価の本質に迫る、他に類のない教育勅語の戦後史。

著者略歴

長谷川亮一(はせがわ りょういち)
 1977年千葉県生まれ。千葉大学大学院社会文化科学研究科(日本研究専攻)修了、博士(文学)。日本近現代史専攻。現在、千葉大学大学院人文公共学府特別研究員、東邦大学薬学部・千葉大学文学部非常勤講師。
 著書に、『「皇国史観」という問題──十五年戦争期における文部省の修史事業と思想統制政策』(白澤社)、『地図から消えた島々──幻の日本領と南洋探検家たち』(吉川弘文館)、『近代日本の偽史言説──歴史語りのインテレクチュアル・ヒストリー』(共著、勉誠出版)、『徹底検証 教育勅語と日本社会』(共著、岩波書店)など。

目次

少し長いまえがき──教育勅語「口語訳」の怪
第1章 教育勅語とは?
第2章 教育勅語とその口語訳を読む
第3章 「国民道徳協会訳」の来歴と流布
第4章 教育勅語の失効をめぐって
第5章 「教育勅語的なるもの」への欲望
〈附録1〉教育勅語の主な口語訳
〈附録2〉戦後の教育勅語関連文献目録

書評/紹介情報

「千葉史学」第74号(2019年5月)新刊紹介コーナーで紹介(評:中村政弘)