ケアするのは誰か?
新しい民主主義のかたちへ

著者
ジョアン・C・トロント(著)/岡野八代(訳・著)
定価
1,870円(本体1,700円)
体裁
四六判・並製・160頁
ISBNコード
978-4-7684-7982-7
発売日
2020年10月
ジャンル
在庫
有り

内容紹介

〈ケアに満ちた民主主義〉への変革を訴える米国の政治学者トロントが、「ブラウン民主主義賞」を受賞した際の講演録『ケアするのは誰か?』を邦訳。あわせて日本のフェミニスト政治学者である訳者が、日本の状況も分析しながら、ケア民主主義への変革がなぜより善く生きる社会への変革なのかをていねいに解説する。

著者略歴

■ジョアン・C・トロント(Joan C. TRONTO)
1952年生まれ。ミネソタ大学政治学教授、ニューヨーク市立大学大学院およびハンターカレッジ政治学教授を経て両大学の名誉教授。専門は、フェミニズム政治理論。
著書に、Moral Boundaries: A Political Argument for an Ethic of Care (Routledge, 1993), Caring Democracy: Markets, Equality, and Justice (New York: New York University Press, 2013)など。本書収録のWho Cares? How to Reshape a Democratic Politicsは、ブラウン民主主義賞受賞記念講演録である。
■岡野八代 (おかの やよ)〔訳・著〕
1967年生まれ。同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。専攻は、西洋政治思想、フェミニズム理論。
主な著書に『シティズンシップの政治学──国民・国家主義批判』(増補版、白澤社)、『フェミニズムの政治学──ケアの倫理をグローバル社会へ』(みすず書房)、『戦争に抗する──ケアの倫理と平和の構想』(岩波書店)。訳書にエヴァ・キティ『愛の労働あるいは依存とケアの正義論』(監訳、白澤社)、アイリス・ヤング『正義への責任』(共訳、岩波書店)など。

目次

訳者まえがき
第1章 ケアするのは誰か?──いかに、民主主義を再編するか(ジョアン・C・トロント/岡野八代 訳)
第2章 民主主義の再生とケアの倫理──ジョアン・トロントの歩み(岡野八代)
第3章 ケアの倫理から、民主主義を再起動するために(岡野八代)

書評/紹介情報

『沖縄タイムス』2020.11.7読書面・記者のおすすめ:「民主主義の再起動導く」
『琉球新報』2020.11.8読書面:「再起動する民主主義」
『東奥日報』2020.11.8読書面:「民主主義を再起動する」
『婦人通信』2021.1月号本棚
「読書人WEB」2021.1.22図書館発!こんな本が面白い:「共にケアする社会へ」(評:水谷妙子・TRCデータ部)
『公明新聞』2021.1.25読書面:「目の前の政治を見る手がかり」(評:武田宏子・屋小屋大学教授)
『ふぇみん』2021.2.5書評欄(評:ST)
『しんぶん赤旗』2021.3.7読書面:「ケアの視点から政治を捉え直す」(評:横山壽一・佛教大学教授)
ほか多数