事実婚と夫婦別姓の社会学

著者
阪井 裕一郎
定価
1,980円(本体1,800円)
体裁
四六判並製、192頁
ISBNコード
978-4-7684-7986-5
発売日
2021年5月
在庫
品切れ(→改訂新版、2022年7月刊行)

内容紹介

日本では法律婚での同姓が定められているため、別姓を望む場合は「事実婚」にならざるを得ない。
本書では事実婚と夫婦別姓をめぐるこれまでの議論の枠組を分析し、「姓」の歴史や子どもの姓の問題、リベラルvs.保守などの二項対立議論の問題点を明らかにする。さらに、事実婚当事者へのインタビューを通して家族規範や「結婚」制度の問題を浮き彫りにすることで、価値の多様性に家族のありかたを拓く「夫婦別姓」入門書。

※本書は2022年7月、改訂新版を刊行
https://hakutakusha.co.jp/book/9784768479902/

著者略歴

1981年、愛知県生まれ。福岡県立大学人間社会学部専任講師。慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。博士(社会学)。専門は家族社会学。
主な著書に、『社会学と社会システム』(共著、ミネルヴァ書房)、『入門家族社会学』(共著、新泉社)、『境界を生きるシングルたち』(共著、人文書院)など。翻訳書に、エリザベス・ブレイク著『最小の結婚』(共訳、白澤社)。論文に、「家族の民主化」『社会学評論』249号、「明治期『媒酌結婚』の制度化過程」『ソシオロジ』166号など。

目次

第1章 「事実婚」問題の歴史的変遷
第2章 「夫婦別姓」を語る視座──対立軸を整理する
第3章 多様な事実婚のすがた──事例紹介
第4章 事実婚カップルにとって「結婚」とは何か──結婚をめぐる差異化と同一化
終 章 家族の多様化を考える──家族概念の再考へ