戦後思想と日本ポストモダン
その連続と断絶

著者
林 少陽
定価
3,300円(本体3,000円)
体裁
四六判上製、264頁
ISBNコード
978-4-7684-7998-8
発売日
2023年8月
ジャンル
在庫
有り

内容紹介

70年代末からおよそ40年にわたるポストモダンの流行は日本の思想界に何をもたらしたのか。丸山眞男「悔恨の共同体」から柄谷行人「世界史の構造」へと至る戦後思想の連続と断絶を、東アジアの視点から描く現代日本思想史。

著者略歴

1963年中国広東省生まれ。1983年、アモイ大学卒業。吉林大学修士、東京大学博士(学術)。東京大学大学院総合文化研究科表象文化論研究室教授、香港城市大学教授を経て、現在、澳門大学歴史学科教授。
著書に『「修辞」という思想──章炳麟と漢字圏の言語論的批評理論』(白澤社)、中国語著書に『「文」與日本学術思想──漢字圈・1700‐1990』(北京:中央編訳出版社)、『鼎革以文:清季革命與章太炎「復古」的新文化運動』(上海人民出版社)、などがある。

目次

序 論──戦後思想と現代思想との間に
第一部 日本のポストモダン思潮──戦後スタディーズの一環として
第一章 日本のポストモダンにとって「歴史性」とは何か
第二章 「熱い歴史」vs.「冷たい構造」──現代思想と歴史の行方
第三章 ポストモダン思潮/現代思想の功罪
第二部 「戦後」と歴史性をめぐって
第四章 戦後日本知識人の平和主義理念と「現代思想」──カント解読と「東アジア」をめぐって
第五章 コジェーヴの「ポストヒストリー」と日本のポストモダン思想
第三部 東アジアの視点から
第六章 柄谷行人のトランスポジション
第七章 柄谷行人の「世界史」論──東アジア「礼」・「文」の思想と近現代ヨーロッパ思想の影響の視点から
終章 「戦後思想」と「現代思想」との間に──戦争責任と東アジアという視点において