教育基本法改正論批判
新自由主義・国家主義を越えて

著者
大内裕和
定価
1,540円(本体1,400円)
体裁
四六判並製、196頁
ISBNコード
978-4-7684-7904-9
発売日
2003年6月(2013年4月第八刷)
ジャンル
在庫
有り

内容紹介

これでいいのか日本の教育!?
準憲法といわれる1947年教育基本法が、2006年12月に安倍政権下で改正される前の、03年6月に刊行された本書では、改正論が出された経緯を洗い直し、03年3月に出された中教審答申を分析しながら、学校教育、そして、社会にどのような影響を与えることになるのか、その問題点を明らかにする。
自由という名の統制、個性による画一化、そして、民主から愛国へ。これで日本の教育はよくなる(った)のか? 日本の教育の危機に警鐘をならす。

著者略歴

大内裕和(おおうち ひろかず)〔*略歴は八刷刊行時のものです〕
1967年神奈川県生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。現在中京大学国際教養学部教授。専攻は教育社会学、教育行政学。主な著書に、『愛国心と教育』(編著、日本図書センター、2007年)、『民主党は日本の教育をどう変える』(岩波書店〔岩波ブックレット〕、2010年)など。

目次

序 教育基本法改正Q&A
第一章 教育基本法改正論の登場 ——「教育の憲法」の危機
〈1〉 教育基本法改正論の流れ 〈2〉教育基本法の意義・特徴 〈3〉教育基本法の戦後における経緯
第二章 臨教審路線 ——教育における新自由主義・国家主義の台頭
第三章 教育基本法改正論を考察する
〈1〉個人の尊厳から国家のための人材養成へ 〈2〉理念法から行政施策法への転換と十条の「改正」—教育振興基本計画 〈3〉新自由主義改革による社会的格差の拡大 〈4〉社会の二極化・階層化の統合理念としての国家主義 ほか

書評/紹介情報

『愛媛新聞』2003年6月22日「読書面」「「快感」強要する国家の暴力」(評:笹沼朋子 愛媛大学助教授)
『PTA研究』33号「ほん」コーナー(評:味岡尚子)