ジェンダー・フリー・トラブル
バッシング現象を検証する

著者
木村涼子【編著】、竹信三恵子/海妻径子/岡野八代/日野玲子/イダヒロユキ/鶴田敦子/金田智之/田代美江子【著】
定価
1,980円(本体1,800円)
体裁
四六判並製、224頁
ISBNコード
978-4-7684-7915-5
発売日
2005年12月
在庫
有り

内容紹介

男女平等教育の実践現場で使われてきた「ジェンダー・フリー」。この言葉をめぐり著しい曲解や誇張をもとに、「行き過ぎた」教育や性教育がおこなわれているとして、激しいバッシングが起こっている。「ジェンダー・フリー」教育とはなんだったのか、何がトラブル化しているのか。9人の気鋭の執筆者が現状の困難を打開するための議論を展開する。

著者略歴

〔*本書刊行当時の略歴です〕
【編著】木村涼子(きむら りょうこ)〔第4章〕大阪大学大学院人間科学研究科教員。教育社会学・歴史社会学専攻。
【著】
■竹信三恵子(たけのぶ みえこ)〔第1章〕ジャーナリスト。1976年、朝日新聞社入社。経済部記者、シンガポール特派員、学芸部次長(家庭面デスク)、総合研究センター主任研究員などをへて、2004年から生活部記者。
■海妻径子(かいづま けいこ)〔第2章〕岩手大学人文社会科学部教員。ジェンダー研究・家族関係論専攻。
■岡野八代(おかの やよ)〔第3章〕立命館大学法学部教員。西洋政治思想史、フェミニズム理論専攻。
■日野玲子(ひの れいこ)〔第5章〕立命館大学他非常勤講師。女性学教育、教育概論・授業研究(公民科)。
■イダヒロユキ〔第6章〕立命館大学非常勤講師。日本女性学会幹事。専門は男女平等・人権問題・社会政策・労働問題・家族/恋愛問題、平和問題、人生(生き方)論。
■鶴田敦子(つるた あつこ)〔第7章〕聖心女子大学教育学・初等教育学科教員。専門分野—家庭科教育学、ジェンダー・エクイティ教育のカリキュラム開発論。
■金田智之(かねた ともゆき)〔第8章〕東京都立大学大学院博士課程。社会学専攻。
■田代美江子(たしろ みえこ)〔第9章〕女子栄養大学教員。専門は教育学、近現代日本における性教育史、セクシュアリティと教育。

目次

第1章 やっぱりこわい? ジェンダー・フリー・バッシング(竹信三恵子)
第2章 対抗文化としての〈反「フェミナチ」〉(海妻径子)
第3章 ジェンダーの政治(岡野八代)
第4章 教育における「ジェンダー」の視点の必要性(木村涼子)
第5章 「ジェンダー・フリー」教育を再考する(日野玲子)
第6章 家族のあり方とジェンダー・フリー・バッシング(イダヒロユキ)
第7章 家庭科教科書バッシングを検証する(鶴田敦子)
第8章 「道徳主義型性教育」とその問題点(金田智之)
第9章 性教育バッシングを検証する(田代美江子)

書評/紹介情報

『ふぇみん』2006年2月5日「本」コーナーで紹介
『出版ニュース』2006年3月中旬号「Book Guide」にて紹介
『インパクション』151号、2006年4月号(インパクト出版会)「ブックレヴュー」:「複眼で見るバックラッシュ」(評:ピープルズ・プラン研究所 青山薫)
『市民ジャーナル』2006年4月10日書評「ジェンダー・バッシングと「フェミナチ」の関係を読み解く」(評:笹倉尚子)