学校は雑木林
共生共存の教育実践と「君が代」不起立

著者
河原井 純子【著】、斎藤貴男【解説】
定価
1,980円(本体1,800円)
体裁
四六判並製、200頁
ISBNコード
978-4-7684-7928-5
発売日
2009年4月
ジャンル
在庫
有り

内容紹介

がんばらない、あきらめない、たのしみたい、つながりたい
都の教育破壊にNo!
七生養護学校の性教育バッシング、10・23通達…と変容していく都の教育現場に居合わせた、養護(特別支援)学校教諭の教育実践記。子どもたちと向きあった実践のなかで「君が代」不起立を貫き、都の教育破壊に体当たりで警鐘を鳴らす。
巻末には、改革の名のもとに危機的な状況に追い込まれていく社会、そして教育について、警鐘を鳴らし続ける斎藤貴男さんによる解説を収録。

著者略歴

【著】河原井純子(かわらい じゅんこ)〔*本書刊行時の略歴です〕
1950年生まれ。知的障がい者の施設労働者として3年、「口先だけ偉そうなことを言う教員だけには決してなりたくない」と決意して教員になり35年勤める。2010年3月末、定年退職。
「国境はいらない」という想いが、4人の子たちの名前の世・界・連・合となる。玄米・雑穀古代米・藍染めが大好き。毎年、味噌を仕込んでいる。
「障がい」があってもなくても共生できる学校や社会の実現を目指しているひとり。
【解説】斎藤貴男(さいとう たかお)
1958年生まれ。ジャーナリスト。いち早く社会問題としての格差に着目し、旺盛な取材活動を展開。都立七生養護学校をめぐっては「ルポ〈報国〉の暴風が吹き荒れる」(『世界』2004年4月号、岩波書店)を執筆。
著書に、『機会不平等』(文春文庫)、『教育改革と新自由主義』(子どもの未来社)、『安心のファシズム—支配されたがる人びと』(岩波新書)、『「心」が支配される日』(筑摩書房)、『強いられる死—年間自殺者3万人超の実相』(角川学芸出版)など多数。

目次

第1章  新米先生だったころ
第2章  八王子養護学校ゆっくり実践記
第3章  雑木林の学校をめざして
第4章  都立七生養護学校で起こったこと
第5章  東京都の教育の変貌
第6章  「一〇・二三通達には従えません」——「茶色の朝」を迎えないために
[解 説]雑木林の学校を取り戻そう(斎藤貴男)

書評/紹介情報

『東京新聞』2009年5月10日読書面「〈違う〉ことを認め合う」(評:ジャーナリスト 吉岡合歓)
『ふぇみん』2009年6月15日「書評」コーナーで紹介
『沖縄タイムス』2009年6月12日 記事「ノーと言える社会を 人権への思い強調」
『毎日新聞』2009年9月26日夕西武本社版「ひ・と・も・よ・う」コーナー